
飯野 賢治氏の “息子へ。” がとても素晴らしかったので御紹介。
飯野氏が御子息へ向けて書かれた Blog 記事 “
eno blog: 息子へ。” を元に加筆修正,英文,イラストがついた書籍です。はじめてこの記事を読んだときに伝えること,表現することの大切さだけでなく,問題 (原子力のことや御子息との関係のこと) と真摯に向き合う飯野氏の姿勢に感銘を受けた。しかし,それだけでなく,目の前にあること,人以外のことを考えることの大切さをとてもうまく表現していると感じた。
人間には目の前にないものを想像する能力がある。それは過去のことであったり,未来のことであったり,ヒトの目には見えないもののことであったり,目の前にはいない誰かのことであったりする。飯野氏は “繋がり” と書かれているが,★はたとえ繋がっていなくても “繋がっていると感じられる” ことこそ,つまり自分との関係性を想像できることが大切なのだと思う。
★は 20 歳になったときに “次の世代の人たちに何が残せるだろう” と考えるようになった。自分の人生すらきちんとできていない身分で何を言うかと笑われるだろうけれど,本当にそう考えたし,今もその考えは変わらない。たぶん,今の生き方を選んでいる理由のひとつでもある。
だからこそ “息子へ。” を読んだときにとても感銘を受けた。たしかに目の前には大切にしたい人たちも解決しなければいけないことも山積みである。自分のこと,日々生きることで精一杯である。それでも未来のことをちょっと想像してみよう,なんて言うつもりはない。
むしろ,イマココにある問題を解決し,誰かを大切にするためにどのように考え,行動したら良いのだろうと迷ったときにこそ,未来のことを想像してみてはどうだろうか。震災や原発事故の問題だけではなく,日本は大きな問題を抱えている。国,社会,経済,文化,教育,そうした過去から受け継いだものの多くが転換点を迎えているのだと思う。
何が正しくて,間違っているかを判断するのは,おそらく現代を生きる私たちではなく,何十年,何百年か先の未来の人間たちだろう。それくらい解決しなければならない問題の規模は大きいし,解決するためにかかる時間と費用と資源は膨大だと思う。今すぐに何かのアクションを起こしても,全体としてすぐに答が出ることはおそらくない。
しかし,何もせずに解決する問題もまたひとつもない。何もしないまま,解決を祈るよりも少しずつでも問題解決に取り組みたい。そう考えさせられる一冊だった。
まだ記事を読まれたことのない方は,是非,一読を。もし気に入って頂けたのなら御買い上げください。著作者印税の全額が日本赤十字を通して義援金として寄付をされるそうです (つまり,どれだけ売れても飯野氏は儲からない。息子さんのことを想像すると複雑な心境ではある)。
そして,できれば,配偶者や御子様,友人などの大切な人たちと読んでください。一緒に未来のことを考え,話し合ってみてください。
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eno blog: 息子へ。
http://blog.neoteny.com/eno/archives/2011_03_post_514.html
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